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株式会社エフ・ポート

投資助言・代理業 四国財務局長(金商)第24号

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離婚とお金

2000年以降の国内結婚・離婚数の推移。離婚数が結婚数の3分の1に迫っています

 立て続けに知人から「離婚」の相談を受けました。実は私自身が離婚経験者なので聞きやすいのかも知れません。右表のように、現在では年間の離婚数は結婚数の3分の1まで増えています(2016年度の結婚数約62万組に対し離婚数約22万組)。つまり、現代で「離婚」は珍しいことではないのです。経験しなければわからないことですが、結婚より離婚の方が体力が要ります。また、時間もお金もかかります。

 婚姻中に築かれた財産(家・マンション、車、預金、株式など有価証券)は夫婦の共有財産とされ、基本的には離婚時にそれぞれ2分の1に分割されます。夫婦間で話し合いの上で割合を決めることも可能ですが、離婚の話し合いの中ではお互いが自分の意見を通そうとしますので折り合いがつかないケースが多いようです(なので、個人的には二人だけで話し合うのではなく、親や共通の友人、弁護士など第三者を同席の上で話し合うことを勧めています)。

 また、離婚するにも下記のような費用を先に準備する(資金のめどをつけておく)必要もありそうです(それぞれに金額はあくまでも目安となります)。

引越し・住居費~50万円どちらかが現在の住まいから出ることになります。賃貸を借りる場合、敷金も必要になりますし、遠方に引越す場合には高額になる可能性もあります。
家具・家電10~30万円すべて買い直さなければならないことも考えられます。
子供の転校3~15万円制服や教材など新たに用意する必要も考えられます。
当面の生活費45~90万円左は月額15万円として計算しています。月の生活費の3~6か月分の準備が必要とされます。
弁護士費用

~100万円

 

弁護士に依頼することで煩わしさから解放されますが、着手金などの費用がかかります。(特に、いずれか一方が弁護士に依頼した場合、弁護士なしに対抗するのは極めて難しく、話を自身の有利に展開することはほぼ不可能です)

年金の分割

 人生100年時代となり「老後」と呼ばれる期間が長くなりつつあります。女性の社会進出も普通となっていますが、離婚時に年金どのようになるかは女性を中心に気になるところではないでしょうか。

 先に振れましたように、婚姻中に築いた財産は基本的に2分の1になります。年金も同様で、『年金分割』と言われます。ただし、年金分割の対象は厚生年金部分のみで基礎年金部分はその対象とはなりません。年金分割は「合意分割」と「3号分割」の2種類があります。共働きでも、会社員や公務員の妻(専業主婦)でも、婚姻期間のすべてを対象に50%を上限に分割割合を決められるのが合意分割です(ですから、妻の収入の方が多い場合、夫の年金が増えることになります)。一方、専業主婦(第3号被保険者)が2008年4月以降の結婚期間は一律50%の分割が認められるのが3号分割です。

 年金分割はすぐに現金がもらえる訳ではありません。年金分割が受けられるのは自分の年金需給が始まる時です。それも自動的に分割が受けられるのではありません。離婚後2年以内に年金事務所での手続きが必要になります。3号分割の場合も同様となります。

iDeCo(イデコ)は年金分割の対象外

 では、iDeCo(イデコ)やDC(確定拠出型年金)、企業年金も分割の対象となるのでしょうか。これらは年金分割の対象外です。理由として、イデコの場合、離婚は解約の理由になりませんし、支給開始まで長期間の待機期間を要する場合が多いことや転職などライフスタイルの変化で年金の額が不明確なため分割の対象にはできないとされています。ですが、財産分与の対象となります。この場合、どのように分けるか(例えば、①離婚期間割合分を支払ってもらう。②脱退一時金相当額を分与する、等)が問題になります。

将来のために

 離婚でお金の問題は将来的に後を引くことが考えられます。特に、養育費については子供の進路によって大きく変化する可能性が高いと思われます。そのため、ライフプラン(支出中心)を見直すことをお勧めします。将来を明確にすることで必要と考えられる資金やその額も具体的になります(将来的なライフイベントのみでもOK)。また、財産分与や慰謝料の交渉時に相手側に説明しやすくなり、話を有利に進めることに繋がるとも考えられます。

 離婚調停書や公正証書などで「強制執行認諾」や「清算条項」を明記された後で「異」を唱えても手遅れとなります。

 

【離婚後、妻が子供を引き取った場合の月間必要生活費額の参考例】

夫の収入 600万円/年、妻の年収 120万円/年、子供2人(中学3年生・小学5年生)の場合

収入 支出
収入10万円

家賃

※賃貸の場合

6万円

養育費

(夫の収入が上記例の一般的な額)

9万円光熱費2万円

公的扶助(児童手当)

5,000円/人(第1子・第2子の場合)

1万円

※中学校卒業まで

食費

※子供の給食費含む

5万円
公的扶助(児童扶養手当)

4万円

※所得制限あり

携帯電話代1.5万円

公的扶助(児童育成手当)

13,500円/人(18歳まで)

2.7万円

※所得制限あり

交際費

※本人・子供の部活費

1.5万円
  

保険料

※生命保険・損害保険

1万円

自動車保険や火災保険は必須

  

子供の習い事代

※学習塾を含む

4万円
  

ガソリン代

※通勤に使用

1万円
  

その他

※衣料・日用品・化粧品等

1.5万円
収入合計26.7万円支出合計23.5万円

 あくまで参考例です。収入は非課税として計算しています。養育費の金額や公的扶助は所得額によって減額となります。場合によっては親からの援助も考慮に入れる必要もでてきます。支出額も母子家庭で子供2人家庭における平均的な金額です。マイナスにはなりませんが、余裕が3万円程度しかなく厳しい環境が続くと思われます。家族での外食や旅行などイベントも考えにくいでしょう。子供の大学進学や車の車検・買換えなど将来のライフプランやライフイベントを考えず、安易に養育費の額や期間・慰謝料の額を決めてしまうのは絶対に避けるべきです。

話し合いの結果、離婚には至らず別居となった場合でも婚姻費用(離婚するまで)の請求ができます(上記例の場合、12万円が一般的な金額)。具体的な金額は収入によって決定されますが、裁判所のHPで収入から相当な婚姻費用を算出する簡単な算定表が公開されています。

裁判所HP http://www.courts.go.jp/tokyo-f/saiban/tetuzuki/youikuhi_santei_hyou/